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『580回目』のお給料。父の定年退職と最高のプレゼント

2018年11月、わたしの父が、62歳で定年退職を迎えました。

勤続39年、正確には38年と8ヶ月。『千葉県の海と漁業者』に関する仕事をしつづけ、今月の誕生日で、めでたく退職することになりました。

 

579回のお給料

会社のビル群


勤続38年8ヶ月って、年に2回のボーナスも含めたら、『579回』、家族のために、お給料をかせいできた計算!

579回、一度も欠かすことなく、一度も無くすことなく(昔はお給料が手渡しだった)、家族のためにお給料を運んできてくれたこと。これって本当にすごいことですよね。

 

父の時代は、まさにモーレツサラリーマン時代。月曜から土曜まで週に6日、朝から夜遅くまでバリバリはたらく。そこから飲みにいく時間がひとときの楽しみで、毎日のように酔いつぶれて帰ってくる。そして、唯一休みの日曜日は、会社の野球部に強制的に借り出される。

母はいつも、わたしたち姉妹を『ひとりで育てた』と、ブツブツ言っていました。

 

そんな父が今月で、サラリーマン人生を終えました。

『39年間』ってもう、ただただ高い山を見上げるような尊敬の念。そしてそれと同時に、なんだかちょっと、悲しくせつないような気持ちにもなり、わたしが泣きそうになってしまいました。

 

おつかれさまの食事会

そんな父に感謝と尊敬を込めて“お疲れさま会”をしたいと思い、両親を誘って鉄板焼き屋さんに行きました。

 

食事の最中には、今まで親子で話したことがないような会話も。

『ちょーイヤな上司とかいなかったの?』とか、『もうムリ!辞めてやるーって思ったこととかなかったの??』とか。

同じサラリー(ウー)マンとして、聞いてみたいことはたくさんあったのに、いままでなかなか聞くことはありませんでした。

 

父の答えは、『入社して3年くらいは、つまらなくて毎日辞めたかった。』とか、わたし的には父とすごく仲良しだとおもっていた同僚のことが、実はキライだったとか。(何度もうちに連れてきて、一緒に飲んでたのに!笑)

 

今みたいに、転職や起業や副業の選択肢が、ないに等しかった時代。

“マイホーム制度”に囲われて、会社員として働くことを、暗に社会に強要されてきた時代。

 

そんななかで、日々働きつづけた父や父と同世代のサラリーマンの方々。

仕事が最優先の毎日で、ガマンしてきたことがたくさんあるハズ。

犠牲にしてきたことも、たーっくさんあるハズ。

そんなふうに、父がいろんなことを犠牲にして手に入れた『579回のお給料』で、わたしも育ててもらったワケで。

 

退職のプレゼント

プレゼントの小箱


そんな父の退職に際して、『何か記念になるようなプレゼント』を贈りたいと考えていたわたし。

でも、考えれば考えるほど、なにも思いつかないんです。父の39年の月日に対して見合うような『モノ』なんて、この世に存在しないんですよね。

 

わたし、プレゼントはけっこう“好き派”で、『贈るのも贈られるのも、たっのしー!』って思っていたんですが、今回ばかりはなにも選べませんでした。

なにを贈っても、モノにした瞬間に、なんだか39年の月日が、安っぽくなってしまう気がして。

ほんとうに感謝しているとき、その気持ちを伝えるプレゼントって、すごく難しいということを痛感しました。

 

結局なにも用意できず、ただただ両親と一緒に美味しい鉄板焼きと会話を楽しみ、スパークリングとボジョレーの計2本、父と2人であけました。

でも、結果的に、それですごく良かった。いろいろ話もできたし、父も母もほんとに楽しそうだったから。

 

『健康に楽しく笑って、家族で美味しいものを食べる』

そんな、プライスレスな時間が、なにより父の39年に敬意をはらえたような気がしました。

 

『580回目』最後のお給料

そして今月末、父は最後のお給料、そう、『退職金』をもらうそうです。退職金が、父の会社人生で580回目のお給料。

その金額がいくらなのかはわかりませんが、その金額以上に価値があった39年間だったと、父自身が感じていてほしいと願う、娘ゴコロ。

 

わたしたちの働く未来

明るい未来につづいていく線路

そしてわたしたちの世代は、さらに70歳、75歳まで働くであろう世代。今からさらに、父が働いた年月分くらい働くかもしれない。。

うーん、、果てしない。果てしないけど、そんなに時間を捧げるなら、やっぱりゼッタイ楽しんでやりたい!

 

父がいろいろなことを犠牲にしてきて、その上で成り立っている、わたしの人生だから。

だから、父の過ごしてきた時間よりさらに、価値ある時間をすごすのがわたしの義務のような気がしています。

そしてその“価値”は、自分が決めるものだから。これから先どんな仕事をしたとしても、自分に自信をもって進んでいきたい。いつか『お父さんの580回のおかげで、こんなステキな人生になったよ』って報告できるように。

そして、その報告がきっと、父へのなにより最高のプレゼントになる。そんなことを思った、父の定年退職でした。